{女子} 10年間やり通した道

投稿日: カテゴリー: 女子

『10年間やり通した道』

三年最後の総体インターハイ予選がいよいよ始まる。まだまだ先と、この日に向かって10年間続けて来たバスケットボール。小学校の頃は、全国大会に出る事が私の夢だったので、もうひとつの夢を今は置いておき、バスケットボールひとつに絞って、中学校へと進んだ。もちろん希望は、強いチームに入ること。母からは「強いチームだと試合にでれないよ」と言われたが、それは覚悟の上、受験をして念願の学校に入学をしバスケ部に入部した。
練習は、学校の部活休止日以外はほぼ毎日で厳しかった。そのため脚は常に肉離れか捻挫状態だった。けれど、色々な事を教わる楽しさがあった。高等部との合同練習は、いつも自分を前に前へと夢の全国に気持ちを進めてくれた。
でもやっぱり、公式戦ではなかなか出してはもらえず気持ちが落ち込む事もあったが、自分自身の努力は忘れなかった。学校が終わった後、クラブチームで練習を続けた。
中学では、県ベスト8の成績を残す事ができたが、自分の中には何か空洞のような物があった。
小学校の頃、全国に行きたいと描いたものは、今自分がいるこの場所で掴んで満足出来るのか?と思った時、全国への近道を遠回りしてでも自分でこの穴を埋めたくて、国士舘の監督が、「国士舘は関東を目指している」と聞き再受験した。
高校では、中学以上にバスケットに打ち込みたいと願っていたが、中学でも高校でも、友達とのトラブルやバスケを辞めてしまおうと思ったり、うまく行かず投げやりになったこともあった。
しかし、私にとって原点であるミニバスで習った「継続は力なり」の言葉を思いだし、続ける事にこそ価値があるのだという事をあらためて強く思う事が出来た。バスケを続けてきた事によって、他人のせいにばかりせず、すべての事に前向きに取り組み好きも嫌いも受け入れられる自分になれたように思う。
自分にとって最後の総体を迎え、今はただ10年間続けてきたものすべてをこの試合に出し切ろうと思っている。私にバスケを教えてくれたコーチや支えてくれた友人を思いながら、最後の笛が鳴り終わるまで走り続けたい。夢はあきらめない。

田中みどり

 

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