【男子】バスケ人生《伊藤》

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バスケ人生

5月13日。この言葉を綴っている日だ。高校バスケ生活もあと1週間で最後の大会を迎える。
今、何を思うだろうか。感謝、感動、緊張、心配、高揚、後悔いろいろな気持ちが溢れてくる。
こんな楽しく充実した2年半は思い返してみると長いと感じたこともあれば、
短いと感じた時もあり、その時の思いを語ってみようと思う。

入学当初は3年生となった今の姿は想像もできないほど体も細く全く上手くない選手でした。
3年生が引退し、新チームになった1年生の夏、自分の中での転換点となる出来事があった。
8月22日の公式戦である8支部大会だった。初の公式戦で緊張していた自分に声をかけてくれた先輩がいた。
言葉をかけてくれた事でどれだけ気持ちが楽になったか。
この経験が3年生になった今、後輩とのコミュニケーションを図るための原点にあると思う。
そんな楽しく長いと感じた1年生が終わり、後輩ができた。
あっという間に迎えたインターハイ予選で先輩達より泣いたことなんかもあった。
ふと果たして自分達は「引退した時に泣いてもらえるような先輩になれているだろうか?」そんな思いもある。

新チームがスタートして1週間ほどが経ち、幹部が発表され副キャプテンとなった。
2年生になってから今日までの1年は気付けばもう引退間近というほどの時間の経過だった。
この1年は責任や自覚、先頭になって引っ張る事との戦いだったと思う。
それと同時に感謝とこれまでにない充実感を感じることができた。
新チームになって感じたことは今までのように先輩に任せて自由にやらせて貰える環境とは180°変わったということ。
もう頼れる先輩はいないからこそ「自分がやらないといけない」という気持ちが強くなった。
特にこのシーズンは新しいことを経験させてもらえた年だった。
夏には初めてリーグ戦に参加し、拮抗した試合をしたり、花巻遠征にも行った。
しかし、遠征ではフィジカルの差やシュート力の差を痛感させられた。
それに加えてバスケは試合に出る5人だけが強ければいいわけではなく
チームが1つになって戦える力がないと勝っていくことはできないことを感じた。

それから東京に戻ってきてからは1年生のころの自分だけ良ければいいと言う考えは捨て、
コート内外でどうやって後輩を巻き込んでいって練習を作っていくかを考えられるように努力した。
初めは、上手くいかず質の低い練習と言われたり、たくさん怒られた。
でも、自分を含めた幹部、3年生の声だしやそれについて来てくれる2年生も徐々に増え
いい練習ができるようになっていると実感できた。
そこで今まで自分にしか向いていなかった目や思考をチームに向けられるようになった。
準備しきれていないことや練習中の声かけなどチームに何が足りないかに気付いて行動することができるようになった。
これが2年半バスケ部に居て最も身についたことだと思う。

そしてこの、2年半でもっとも言われたことは「今ある環境に感謝することの大切さ」だ。
コロナに影響されることはあったが、週6日練習ができて、コートを使えることも当たり前ではなく、
これは歴代の先輩が積み上げてきた恩恵を受けていることを忘れては行けない。
毎日の練習で選手の自分達にはできないこと。プロテイン作り、スタッツを書いたり、
写真を撮ったりチームを多方面で支えてくれたマネージャー。
時には厳しい指導で正しい方向に導いてくれた阪川先生と中田さんのおかげで
バスケットの技術だけじゃなく人間性も成長させることができた。
トレーナーの中塚さんに体のことを相談したりケアしてもらうことで
常にいいパフォーマンスを発揮することができた。
そしてなにより毎朝5時にお弁当を作って朝練に送りだしてくれたり遠征に来てサポートしてくれたり
2年半何の不自由なくバスケをさせてくれた親には1番感謝している。大勢の方に支えられて、

この国士舘高校でバスケをすることができて、本当に充実した2年半を送ることができた。
これが終わりではなく、これから始まるインターハイ予選で
応援してくれている人たちに恩返しするためにも必ず結果を出したい。
ぜひ、国士舘高校バスケットボール部の応援をよろしくお願いします。

伊藤

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