『恩返し』
国士舘高校に入学し、女子バスケットボール部に入部してから2年が経ち
もう目の前に引退をかけたインターハイ予選が迫っています。
私たちの目標は先輩方と共に果たすことができなかった
東京都ベスト32に入ることです。
目標を目指せる初めての大会の新人戦では格上の共栄学園さんと
ベスト64掛けで敗れてしまいました。
目標は高い壁であると改めて感じました。
その後の世田谷大会でも駒澤大高さんに敗れ
シード奪還という目標を果たせませんでした。
そして先日の春季大会では、ベスト32にいる目黒高校さん相手に挑むも結果敗退。
残す大会はインターハイ予選だけとなってしまいました。
この1年と限らず、入部してから私は大事な戦いで同学年のみんなが
必死に戦っている中、ベンチで声を掛けることしかできませんでした。
同じ学年で、同じ練習をしている仲間が汗を流して必死に走っている中
私は見ていることしかできませんでした。
プレーヤーが何人もいる中、試合に出られるのは5人だからしょうがない。
みんなはミニバスからやってたり、中学強いところにいたからしょうがない。
後輩の方が長く試合に出てもしょうがない。
みんながどんどん遠くに行く中「しょうがない、しょうがない」と自分に言い聞かせ
この立場から抜けだす努力をしてきませんでした。
正直なところ、今の立場から抜け出すのなんて簡単なことだとも思っていました。
少し頑張ればすぐ試合に出られる。
練習で手を抜かなければすぐ活躍できると思っていました。
チームのみんなが上へ上へ行く中、私1人だけ立ち止まっていることや
自分がものすごく遅れを取り、チームの足を引っ張っていること
そして何より、チームに迷惑をかけていることに気づかずにいました。
みんながどんどん遠くへ遠くへ行くのに気がついた時
やっと自分の立場を理解しました。
「あっもう間に合わない」辞めようと思いました。
逃げるという道を選んで、これからは楽な方へ行ける。
全部無かったことにして楽しく過ごせると思いました。
しかし、こんなチームのお荷物の私をみんなは止めてくれました。
私をチームに必要だと言ってくれました。
人生の中で、これほど心地いい自分の居場所を見つけたのは初めてでした。
私は本当に最高の仲間に出会えたのだと思います。
この仲間だからこそ、ラストチャンスとなるインターハイ予選で
必ずベスト32を成し遂げたいです。
どんなに高く分厚い壁もみんなと共に登りつめたい。
そう思える仲間に出会えました。
チームの仲間への恩返しを込めて、試合で貢献できない分
他の面に全力で補っていきます。
そして、これまで厳しく指導してくださった新井先生、たくさん励ましてくださった
ちよさん、怪我と心のケアをしてくださった上松さん、
様々なところでサポートしてくださったOG・OBの方々、
毎試合応援に来てくださった保護者の皆様、
試合の日の朝に必ず「応援もプレーも自信を持って」と声をかけてくれた両親に
感謝を忘れずに、目標を達成し最大の恩返しができるように気を引き締めていきます。
最後まで応援の程、よろしくお願いいたします。
菅原